『レイン レイン・ボウ』加納朋子

加納朋子さんの前作『レイン レイン・ボウ』(ISBN:4087746755)を読みました。
レインレイン・ボウ
出版されてからすぐに買ったのですが、日常的に本を買いすぎているため、半年くらい積んでいました。この前、新作『スペース』を読んだのをきっかけに、「そういえば読んでなかったな」と思い、積んでいる本の山*1から取り出しました。
この話は、高校卒業から7年経って、ソフトボール部のメンバーだったチーズこと牧知寿子が亡くなったことから始まります。その後、チーズの親友であった長瀬里穂が失踪します。この出来事の前後を残りのメンバー7人の視点からそれぞれの物語が語られます。連作を得意とする加納さんらしく、別々の視点(主人公)の7つの物語が最後の『青い鳥と小鳥』で収束します。
最後の『青い鳥と小鳥』を読み始めるまで、キャプテンの片桐陶子が『月曜日の水玉模様』(ISBN:4087742148)の主人公であることに気が付きませんでした。萩広海が登場して「こいつ、おいしいところを持って行くなぁ。そういえば……」と思ってやっと気が付いたのです。「おう、こういうところで話しがつながっているとは」とうれしくなったり。

*1:数えてはいないけど、100冊以上積んでいる山があります